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すぐ声がかれる…本当は危険な声がれ 【前編】声帯疾患の種類を知ろう  

こんにちは!
メアボーカルスクールの真帆です!

誰もが一度は感じたことがあるのではないでしょうか。
実は結構危ない、「声がれ」

声を出す楽器、声帯というのは、音を出す仕組みがギターの弦ととても良く似ています。

しかし、ギターの弦は切れたり錆びたら交換ができます。

声帯は交換できません。

どう考えても他の楽器に比べてより大切に使うこと、繊細なメンテナンスが必要な楽器なのですが、
こと歌に関しては、

「高音が出ないなんて気合が足りない!」
「声がかれるなんて喉が弱い証拠だ!もっと歌え!」

などと精神論で語られることが多く感じます。
自身が歌を学んでいないプロデューサーなど「業界の偉い大人」に、この精神論信者がものすごくたくさんいます。

こんな事では、多彩で有望な多くのシンガーが志半ばで潰れてしまいます。

この記事が、少しでも多くの悩める歌うたいを救えたら嬉しく思います。

とても大切な項目になりますので、こちらも数回に分けてお話していきます。

バンドをやっていてふと、結成当初よりも声が嗄れやすくなったな、などと感じる事があります。
最近はカラオケもとても流行っていますので、もはやミュージシャンに限った話ではなくなってきていますね。
歌を趣味にしてからというもの、しゃべり声までかすれてきた、なんていう方もいるかもしれません。

当スクールにも、「最近声がかれてしまって・・・」
という悩みで体験にいらっしゃる方が増えてきているのが現状です。

「声がかれる」というのは、必ず何かしら声帯に異常が起きている状態です。

・以前出ていた声がここ最近でにくい
・喉に力をいれないとかすれてしまう
・裏声がスカスカで音にならなくなってしまった
・中音域にもかかわらず意図せず裏返ってしまう・・・


こんな症状が思い当たる方は、ちょっと真剣に、記事を読み進めてくださいね。

さて、まずは声帯のしくみから簡単に見ていきます。
喉を上から覗くと、声帯はこんな作りです。


seitai.jpg


声帯は、息の通り道である気管にあります。
真ん中の茶色い部分は穴で、肺から送られてきた空気がここを通ることで、
声唇が「振動」して、声となります。
赤い線になっている場所が、1秒間に開いたり閉じたりする回数で音の高さが決まっています。

少し難しい話になりましたね。

声が枯れている時、この赤い部分に何かできている状態です。
接する部分にマメのようなものができてしまうので、開いたり閉じたり、の、「閉じる」がうまくいかないんですね。
当然息がもれ、スカスカした声になります。

「ポリープ」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、実は声がれの原因にはいろいろな種類があります。

①全体が腫れている
風邪などで全体が炎症を起こし、充血し、腫れている状態です。
無理をせずに風邪が治るまで声を出し過ぎない、
これだけ守っていれば一過性のものなので心配ありません。
咳が出ている場合は②に進行しやすいので、すみやかに耳鼻咽喉科を受診してください。

②血豆状のものができている
こちらも、早い段階ではそんなに深刻ではありません。
上記①の状態で、無理に声を出したり、咳が多かったりすると、血管が内出血して起こります。
口の中にできる血豆と同じように、しばらくすると自然と吸収されるケースがあります。

④ポリープ
上記の内出血がひどくなった状態だと思ってください。
手術が必要な場合もありますので、専門医としっかり相談していきます。

④結節
マメのような状態です。
声帯の使い方が悪いと、声帯に付加がかかり、この状態になります。
ステロイド吸引、保湿、声の温存などで軽減される可能性もあります。

⑤隠れ結節
声帯は高音を出す時ほど薄く、長く引き伸ばされます。
引き伸ばされた時にだけ現れる結節です。
耳鼻咽喉科で覗いてもらっても、通常の会話状態では目視できないため、発見が遅れたりします。


⑤は少し特殊なケースですが、決して少ないわけではありません。
知らず知らずに起こっている場合もあります。

③、④はすみやかに耳鼻咽喉科の受診をおすすめします。
発声の改善や、生活習慣の見直しも大切になってきます。

さて、今回は声帯疾患の種類を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか!
もしかして自分も・・・?なんて、ドキっとした方もいらっしゃるかもしれません。

生まれながらのハスキーボイスなのか、何かしらの声帯疾患の可能性があるのか、
ほとんどの場合、講師は耳で聞き分けができます。
最初に紹介した声がれの症状が当てはまるのに、担当の講師には何も言われないな、という方は、
結節について詳しい講師に出会えるまで、担当講師を移動してみるといいかもしれません。
(同じスクール内で自由に選べるスクールも多いようです^^)



さて、次回は③~④、または⑤になってしまう前にできる予防策、
なってしまったあとの治療や、再発防止策などを紹介していきます。

Posted on 2015/04/14 Tue. 19:52 [edit]

category: 声を学ぼう

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